教員から体育大生へのメッセージ⑮

「競技力向上」のその先へ

学校と教育の歴史や教師論などの教職科目を担当している山本一生(やまもといっせい)です。本学の教職課程は、中学高校の保健体育の教員免許状を取得し、教師となることを目指す課程です。
まず、教職課程履修者のみなさんに伝えたいことは、「先生を目指す」ことだけに絞るのではなく、教職での学びを幅広く活かしてほしい、ということです。部活動やアルバイト、今後の生活などでぶつかる困難に対してヒントとなる学びが、教職科目にはあるはずです。教職を通じた教養教育こそ、教員養成系大学ではない本学教職課程の重要なポイントだと思います。
次に、本学学生のみなさんに伝えたいことは、「「生徒」から「学生」へ」「「教わる」から「学ぶ」へ」「参加」から「参画」へ」という3点です。それぞれ似たような文言ですが、みなさんはどう違うと考えますか?
私は、「指示を受けるという消極的な在り方から、主体的に行動するという積極的な在り方へ」という点が重要と考えております。部活動においても、指導者の指示を受けるだけではなく、自分たちで競技力向上のためにトレーニングやパフォーマンスを考えていくでしょう。さらに様々な体験を言語化することを通して、「競技力向上」のその先を、自らの力で切り開きましょう。
ついでですが、「教授」などは職階名、「先生」は敬称です。レポートなどで「山本准教授」と書かないようにしましょう。せめて、「山本先生」にして下さい。

[スポーツ人文・応用社会科学系 准教授 山本一生]

教員から体育大生へのメッセージ⑭

「学生の皆さんへの期待」

柔道や武道学概論などの授業と柔道部の学生支援を担当している小澤雄二です。研究の方は、安全な武道指導を目的とした用具の開発、柔道授業のための教材開発、柔道のコーチングなどを主なテーマとしています。
さて、昨今のコロナ禍においてさまざまな制約があるなか、皆さんも苦労の多い学生生活を過ごしていることでしょう。このような状況でありますが、大学生になって「自分のやりたいこと」は見つかりましたか? 即座に「はい」と答えられる人は、本当に幸運かつ素晴らしいことですから、迷わず、真っすぐに努力をしてください。
しかし、多くの人は想い、迷い、悩みながら、「自分のやりたいこと」を見つけていくのかもしれません。たとえ今、それが明確でなくても、その時々に「そのためにやるべきこと」に向き合えること自体が幸せなことであり、かけがえのない日常なのではないでしょうか。
そんな日常において、心掛けてほしいことがあります。それは日々のさまざまな決断に際して、何事もまずは自分の頭でしっかり考えて判断し、そして行動することです。その先に、皆さんにしか見えない未来があるのかもしれません。
皆さんのかけがえのない学生生活が、充実したものになることを期待しています。

[スポーツ・武道実践科学系 教授 小澤雄二]

教員から体育大生へのメッセージ⑬「興味の赴くままに」

 スポーツトレーニングや陸上競技の授業を担当している永原です.研究では、スプリント走の機序解明、スポーツのパフォーマンス決定因子および向上方略の究明・評価法開発などを行っています.

大学は、知に関する教育、研究、社会貢献を柱とした最高学府です.競技とともに、知に関することでも世界一を目指してはいかがでしょうか.勉強という意味ではありません.自らが取り組んでいるスポーツに関する知についてです.大学は、自由であることを特徴の一つとしています.やりたいことがあれば、信念をもって、興味の赴くままに取り組んでください.他人から批判や否定をされるかもしれませんが、それはどうでもよいことです.責任を負うのは自分です.大抵はうまくいきませんが、初めからわかることではありませんので、気にしてはいけません.何が役に立つか、将来につながるか、見通すことは困難であり、時間は資源として有限です.時間を無駄にせず、自分の直観を信じて、興味のある目の前のことに全力を傾けて気合と根性で取り組んでください.何かを成すにはそれしかありません.注意することは一つだけ、他人と違うことをすることです.

最後に、若者はしばしば能力が低いのに自己評価が高いなどと言われ、それはダニング=クルーガー効果と呼ばれたりします.しかし、私はそれが悪いことだとは思いません.それだけ無謀な事にチャレンジできるということです.ぜひ、興味の赴くままにチャレンジしてみてください.

[スポーツ・武道実践科学系 講師 永原 隆]

教員から体育大生へのメッセージ⑫「ジンザイ」

学生の皆さんから「教職の…」と言われている方のハマダコウジ(浜田幸史)です。保健体育科教育法などの教職科目を担当し、教育実習、教員採用選考試験、教員免許取得に関する指導等を行っています。

さて、皆さんは「ジンザイ」と聞いて、どのような字を思い浮かべますか。実は「ジンザイ」には、一般的に4つの表記があるとされています。

「人罪」他者に迷惑をかけ、組織にとってお荷物の人。「人在」成長が期待できない、組織にただいるだけの人。「人材」才能があり、組織にとって必要な人。「人財」かけがえのない、組織の中核を担う人。現時点のあなたは、どの「ジンザイ」でしょうか。

私は、学校や教育行政の場において、活力ある言動で人の心と体を動かすことのできる「人財」となっている本学卒業生を何人も知っています。対話してみますと、皆さん一様に、体大卒業生であることにプライドを持ち、とてもエネルギッシュであること、学生時代にはムチャもしたものの、学業や課外活動、他者との交流に盛んに取り組んでいたことがわかります。

本学学生の強みは、全員が競技に打ち込んできた経験を有することにあります。その経験から「人材」たる素地を、皆、持ち合わせています。体大で、今、これから、何をどうするかで、近い将来、社会において「人財」となり得るかどうかが決まるのではないでしょうか。皆さんの「主体的・対話的で深い学びの実現」を期待しています。

[スポーツ人文・応用社会科学系 准教授 浜田幸史]

鹿屋体育大学での4年間が充実する『秘密の書』改訂しました!

一昨年度、鹿屋体育大学 教育企画・評価室において“学びの極意”に関するパンフレット「鹿屋体育大学での4年間が充実する秘密の書(通称:忍者パンフレット)」を作成しました。

今回、本学に関する最新の情報に内容をリニューアルしました。

このパンフレットは、本来、学生が本学の教育目標やディプロマ・ポリシーを身近に意識するとともに、自身の学びの目的・目標をより明確なものにするために作成したものですが、学生や教職員だけでなく、本学に興味をお持ちの高校生や保護者、その他学外の方々からもイラストも多くて見やすく、内容も分かりやすいと大変好評だったため、増刷するにいたり改訂しました

鹿屋体育大学のディプロマ・ポリシーやカリキュラムポリシー、さらに学びの内容をキャラクター化した登場人物(かのや仙人と勘八くん等)が、学生にわかりやすく解説しています。コンパクトにまとめられており、本学の学生の学びを充実させる要点が掲載されています。本パンフレットは、鹿屋体育大学における教育の質保証の〝秘策″となることが期待されています。

「秘密の書」は、新学期のガイダンス・オリエンテーションにおいて学部1年生と3年次編入生に配布されました。これまでにない斬新なパンフレットを皆さまもどうぞご覧ください。

こちらからご覧いただけます。

教員から体育大生へのメッセージ⑪「「わかる」「できる」「上手くなる」は、ある日突然やってくる」

 教職科目を担当します、栗山靖弘(くりやまやすひろ)です。教職科目は、教育学をベースにして、中学・高校の教員免許を取得するのに必要な知識や技能を伝達する科目です。

私自身、教育学を研究していて感じることは、何かが「わかる」、「できる」、「上手くなる」というのは、ある日、突然やってくるということです。

例えば、教師という仕事は、子どもの成長を促す仕事ですが、そのためには非常に忍耐を要します。「1つのことを教えたから、1つのことができるようになる」という印象を持っている方もいるかもしれませんが、実際は「3つ教えて1つできるようになる」くらいなのだと考えています。しかし、このことは、成長していないとか、停滞しているということではありません。一見すると停滞しているように見えても、目に見えないところで経験をストックしています。その経験のストックが、何かのきっかけで、突然、活性化することがあります。

みなさんにも経験があるのではないでしょうか。突然、数学ができるようになった。突然、プレーが上達した。人間の成長は、階段を登るようなイメージではなく、溜めておいたエネルギーを不定期に放出するようなものなのかもしれません。

「努力や継続が大事」と言われますが、それはきっと、不定期にやってくる突然の成長の幅を最大化するための準備なのだと思います。

[スポーツ人文・応用社会科学系 講師 栗山靖弘]

教員から体育大生へのメッセージ⑩「関心を拡げることで、ポテンシャルを高めましょう」

 スポーツ社会学系の授業科目と、就職支援を担当している前田博子です。みなさんの持つ若さの素晴らしさとは、競技力の高さでも、見た目の美しさでもありません。それは、これからどの方向にも進むことができる、大きな可能性があることです。

将来の仕事について尋ねると、入学時点では教員になりたいと答える人が多いです。「体育学」の専門知識を生かせる仕事として、他に思いつかないと考えている人もいるようです。

実は、スポーツの専門性が求められる場は、さまざまな分野に存在しています。現行の国のスポーツ政策では、スポーツ振興の対象として「する」ことに加え、「みる」ことと「ささえる」ことが含まれています。そこから、スポーツと関わる仕事の広がりが見えるでしょう。

体育大学への進路選択は、体育・スポーツへの関心からでしょう。その関心は、自分自身が「する」スポーツから始まっているかもしれません。ですが、そこに留まらず、視野に入っていなかった分野にも関心の幅を広げてください。大学では、体育・スポーツに関する幅広い分野の科目がおかれています。在学中は貪欲に学んで欲しいのですが、3年生、4年生になると、履修する科目を一気に減らす傾向がみられ、とても残念に思っています。幅広く学ぶことは、間違いなく将来の可能性を拡げることに繋がります。

本学の卒業生は、すでにさまざまな場で活躍しているのですが、みなさんも幅広い学びから、さらに新しい道を拓いていってください。

[スポーツ人文・応用社会科学系 教授 前田博子]