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NIFS-AP News Vol.6

01 10月 19
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NIFS-AP News Vol.6 を発行いたしました。こちらからもご覧いただけます。

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「社会が求める高等教育の質保証を考えるー学修成果の可視化・卒業時の質保証ー」参加報告

17 4月 19
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  1. 日 時 平成31年2月20日(水) 13:00〜16:30
  2. 場 所 大阪工業大学 梅田キャンパス3階 常翔ホール(大阪府大阪市北区茶屋町1番地45号)
  3. 参加者 有馬 正人,近藤 亮介
  4. 主 催 大学教育再生加速プログラム テーマⅡ・テーマⅤ採択校
  5. 報告者 近藤 亮介
  6. プログラム
  • 開会挨拶 北九州市立大学 副学長 柳井 雅人 氏
  • 来賓挨拶①  一般社団法人 大学資産共同運用機構 理事長,日本私立学校振興・共済事業団 前理事長, 平成29年度 大学教育再生加速プログラム(AP)委員会 委員長
    河田 悌一 氏
  • 来賓挨拶② 文部科学省 高等教育局 大学振興課 大学改革推進室 改革支援第二係長
    河本 達毅 氏
  • 基調講演 「内部質保証システムと学修成果の可視化による教育の質保証に向けて」
    (大阪大学 高等教育・入試研究開発センター センター長 教授 川嶋 太津夫 氏)
  • 事例報告
    【テーマⅡ】「『NIIT達成度自己評価システム』の活用による学生および教学のPDCAサイクルの構築」
    飯野 秋成 氏(新潟工科大学 工学部工学科 教授)
    【テーマⅤ】「テーマⅤ採択校のディプロマ・サプリメントの表示項目と活用」
    中村 信次 氏(日本福祉大学 AP事業推進委員長 教授)
  • 調査報告 「ディプロマ・サプリメント(学修履歴証明書など)に関する調査報告〜社会側の反応から〜」
    松村 直樹 氏(株式会社リアセック 代表取締役CEO)
    大阪市立大学 西垣 順子(大学教育研究センター准教授),佐々木 洋子(大学教育研究センター特任助教)
  • パネルディスカッション 「社会が求める大学教育〜AP事業の成果と今後の方向性〜」
    コーディネーター 椋平 淳 氏(大阪工業大学 教育センター長 教授)
    パネリスト 河本 達毅 氏(文部科学省 高等教育局 大学振興課 大学改革推進室 改革支援第二係長)
    川嶋 太津夫 氏(大阪大学 高等教育・入試研究開発センター センター長 教授)
    松村 直樹 氏(株式会社リアセック 代表取締役CEO)
    飯野 秋成 氏(新潟工科大学 工学部工学科 教授)
    中村 信次 氏(日本福祉大学 AP事業推進委員長 教授)
    • 閉会挨拶 日本福祉大学 副学長 山本 秀人 氏

7. 当日の内容
開会にあたり,北九州市立大学 副学長 柳井 雅人 氏より,社会が求める高等教育の質保証のため,社会とのつながりを意識した取り組みを行っていく必要性が指摘された.また,テーマⅡ・Ⅴの情報共有によって,各大学の取り組みがレベルアップすることを今回のシンポジウムの重要な意義として挙げられていた.

来賓挨拶では,一般社団法人 大学資産共同運用機構 理事長の河田 悌一 氏より,各大学の取り組みにおける努力の見える化が重要であるとのお話があった.文部科学省 高等教育局 大学振興課 大学改革推進室 改革支援第二係長の河本 達毅 氏からは,学修の成果を学生自身が実感できるようにすることが重要であると指摘された.また,科目レベル,プログラムレベル,機関レベルの3つのレベルを意識した質保証サイクルの重要性についても説明があった.近年,大学教育への評価が厳しくなっている点については,従来のように知識を与えるだけでは不十分で,活躍するための教育が必要であるとの説明があった.また,そのための大学教育改善の取り組みの中で明らかになるものは「課題」といったネガティブなものではなく,「挑戦」であると捉え直してほしいとのことであった.そしてその取り組みについては,社会との接続を意識し,説明責任(アカウンタビリティ)を果たすことが重要であると説明があった.大阪大学 高等教育・入試研究開発センター センター長 教授の川嶋 太津夫 氏からは,高等教育の質保証における「質」には,卓越性があること,目的に合致していること,学生への付加価値(成長),基準を達成すること,等があり,区別して考える必要性が指摘された.また,内部質保証は3層構造となっており,大学内部質保証,外部質保証,質保証機関の質保証によって達成されるとし,ゴールを意識したPDCAが重要とのことであった.学修成果の可視化では,アセスメント(情報収集・分析,期待される学修成果を獲得しているかの検証等)では不十分で,エバリュエーション(アセスメント結果の解釈と意思決定)まで行う必要があると説明があった.前段階となるアセスメントでは,クラスルーム(個人毎すべてデータ収集),プログラム(代表となるサンプルのデータ収集),大学(代表となるサンプルのデータ収集),のレベルがあるとし,データ等のエビデンスに基づく意思決定が必要とのことであった.

テーマⅡの事例報告では,「『NIIT達成度自己評価システム』の活用による学生および教学のPDCAサイクルの構築」と題して,新潟工科大学 工学部工学科 教授の飯野 秋成 氏より発表があった.「学生のPDCAを,常に身近でサポートする」,「助言指導に生かす」,「保護者も巻き込む」という設計思想のもと,システムを開発し,教学マネジメント等にも活用しているとのことであった.

テーマⅤの事例報告では,「テーマⅤ採択校のディプロマ・サプリメントの表示項目と活用」と題して,日本福祉大学 AP事業推進委員長 教授の中村 信次 氏より発表があった.学修成果の可視化として,アセスメント・テストやルーブリックの活用事例の紹介,ディプロマ・サプリメントの事例等,採択校の取り組みが紹介された.また,指標づくりが進むことによる教員の負担増加等も課題であるとの説明があった.

調査報告では,「ディプロマ・サプリメント(学修履歴証明書など)に関する調査報告〜社会側の反応から〜」と題して,株式会社リアセック 代表取締役CEOの松村 直樹 氏よりお話があった.企業の人事担当者に対し,ディプロマ・サプリメントのサンプルを示し,このような書類を選考で使おうと思うか,という調査を行うと,評判が特別悪いわけではないが,本当に使えると言ってくれるのは2〜3割であるとの結果であったことが示された.人事担当者としてのリスクを冒してまで,活用しようと思うものではないとのことであった.一方,採用コンサルタント等,立場の異なる者への調査を行うと,客観的な「コンピテンシー」の評価結果や「成長行動履歴(ポートフォリオ)」等は使える,と反応があったとのことであった.このような指標を盛り込んだディプロマ・サプリメントであれば,コンピテンシー等が共通言語となり,企業側が主導権を握ってスムーズに面接を進められる点が評価されているとのことであった.ディプロマ・サプリメントの企業での活用シーンとしては,現在の大学からは十分に情報発信されない学生の態度・能力についてより適切に把握し,時間と費用の制約の中で採用活動を有利に進めること,人材育成を効果的に行うこと,等に利用されるとのことであった.人材育成の観点では,実際に有名テーマパークを運営する企業や大手自動車会社等はジェネリックスキルを柱とした能力開発と測定評価を行う若手キャリア開発モデルを採用しており,コンピテンシーやポートフォリオの情報は有用とのことであった.現代の若手社員は一つの企業固有の能力開発よりも汎用的に活躍できる能力開発を望んでいる傾向にあるとも説明があった.その点で,ディプロマ・サプリメントは求められる能力開発に役立つ可能性があるものの,今後は大学が主体となってディプロマ・サプリメントを継続活用するための第三者機関を設立する等の工夫(産学連携のための新しい社会システムの確立)が求められることも指摘されていた.

20190220 会場写真

鹿屋体育大学“秘密の書”が完成

01 4月 19
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このたび、鹿屋体育大学 教育企画・評価室では、学生が本学の教育目標やディプロマ・ポリシーを身近に意識するとともに、自身の学びの目的・目標をより明確なものにするために、“学びの極意”に関するパンフレット「鹿屋体育大学での4年間が充実する秘密の書(通称:忍者パンフレット)」を作成しました。

このパンフレットは、「大学教育再生加速プログラム」(AP事業)を推進する教育企画・評価室が、補助事業3年目の成果物の一つとして発刊しました。前・特任研究員の濱中良さん(現・米子工業高等専門学校・助教)が中心となって作成しました。

鹿屋体育大学のディプロマ・ポリシーやカリキュラムポリシー、さらに学びの内容をキャラクター化した登場人物(かのや仙人と勘八くん等)が、学生にわかりやすく解説しています。コンパクトにまとめられており、本学の学生の学びを充実させる要点が掲載されています。本パンフレットは、鹿屋体育大学における教育の質保証の〝秘策″となることが期待されています。

「秘密の書」は、新学期のガイダンス・オリエンテーションにおいて全学生に配布されました。これまでにない斬新なパンフレットに、学生や教職員からは好評価の声が聞こえています。

こちらからもご覧いただけます。

 

忍者パンフレット(前半)
忍者パンフレット(後半)

NIFS-AP News Vol.5

01 4月 19
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NIFS-AP News Vol.5を発行いたしました。こちらからもご覧いただけます。

NIFS AP-News vol.5

平成30年度 第2回外部評価委員会

15 3月 19
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2019年3月5日、本学と東京サテライトキャンパスをテレビ会議システムで結び、平成30年度 第2回外部評価委員会を開催いたしました。

今回の会議では、AP全体としての取組とスポーツ指導実習における外部評価をしていただくため、APの外部評価委員である日本体育協会スポーツ指導者育成部育成課 渡辺 丞様、日本スポーツ振興センタースポーツ開発事業推進部 久保田 潤様、筑波大学 會田 宏教授、大阪体育大学 土屋 裕睦教授、また、学生のスポーツ指導実習における外部評価委員の鹿屋市役所 内倉 康孝様、株式会社東大阪スタジアム 川南 匡人様、かのや健康・スポーツクラブ 永江 恒志様、NPO法人DREAMウェルネス 幸福 恵吾様の計8名の方々にご参加いただきました。

本学、教育企画・評価室金高室長からAPに関する取り組みについて説明がされ、なかでもAP始まって以来開発をすすめてきたスポーツ指導コンピテンシーを可視化する客観的評価テスト(*注1)(SCCOT:スコット) や今年度完成した新入生パンフレット(通称:忍者パンフレット)についてのご意見をいただきました。また、スポーツ指導実習においても本学の学生にとって必要なリーダーシップや実技力に関することなど教育の質保証の充実を図る本学の取組を多面的に評価していただき、貴重なご意見をいただくことができました。

今後いただいた意見を真摯に受け止め、さらなる改善を行なってまいります。

*注1)スポーツ指導者が多様で複雑なコーチング活動の中で、状況に対応しながら適切な行動判断を行う資質・能力を「どの程度身につけているか」を把握するための客観的評価テスト(SCCOT:Sports Coaching Competency Test)を開発しました。

 

大阪府立大学・大阪市立大学・関西大学AP合同フォーラム

12 2月 19
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大阪府立大学・大阪市立大学・関西大学AP合同フォーラム

「今,あらためて学修成果とは何かを問う:第3期認証評価の先のFDを目指して」参加報告

1. 日 時 平成31年2月9日(土) 13:00〜17:30

2. 場 所 関西大学梅田キャンパス

3. 参加者 近藤 亮介

4. プログラム

・開会挨拶 関西大学 学長 芝井 敬司 氏

・趣旨説明 大阪府立大学 副学長 高橋 哲也 氏

・基調講演「学習成果とは何かーその評価と教育・学習改善への活かし方ー」

(京都大学 高等教育研究開発推進センター 教授 松下 佳代 氏)

・事例報告

関西大学 岩崎 千晶(教育推進部准教授),多田 泰紘(教育推進部特別任命教授)

大阪府立大学 星野 聡孝(高等教育開発センター長),畑野 快(高等教育開発センター准教授)

大阪市立大学 西垣 順子(大学教育研究センター准教授),佐々木 洋子(大学教育研究センター特任助教)

・パネルディスカッション

コーディネーター  森 朋子(関西大学 教育推進部 教授)

パネリスト       岡田 忠克(関西大学 学長補佐)

高橋 哲也(大阪府立大学 副学長)

飯吉 弘子(大阪市立大学 大学教育研究センター 教授)

松下 佳代(京都大学 高等教育研究開発推進センター 教授)

・閉会挨拶 大阪市立大学 副学長 橋本 文彦

 

<当日の内容>

開会にあたり,関西大学学長の芝井 敬司 氏より,高等教育のグランドデザインに関する答申を踏まえ,学習者本位の教育への転換や認証評価の有効活用等の重要性が改めて確認された.

大阪府立大学副学長の高橋 哲也 氏の趣旨説明においても,認証評価の有効活用について強調されていた.具体的には,評価結果の良し悪しだけで終わらせないこと,学修成果を可視化して満足しないこと等を挙げられ,「何のために行っているのか(教育と学生にとっての学修がよりよくなるため)」を常に考える必要性が確認された.

京都大学高等教育研究開発推進センター教授の松下氏より,「学習成果とは何かーその評価と教育・学習改善への活かし方ー」と題して基調講演があった.学習成果としては,単なる「学習の結果」ではない事に加え,「期待される学習成果」とそれが具体化した「到達した学習成果」に分類でき.前者がコンピテンス,後者がいわゆる学習成果であるとの説明があった.その評価方法も多様化しているが,「直接評価と間接評価」「量的評価と質的評価」「科目レベル・プログラムレベル・機関レベル」の3軸に評価方法を分類することで解釈しやすくなるとのことであった.なお,直接評価は「何を知り何ができるか」を評価し,間接評価は「何を知り何ができると思っているか」を自己報告したものを評価することを指しているようであった.3つの評価軸の関係性や各評価指標の位置づけは以下のようになると説明があった(図1・2; 当日配布資料より引用).

学習成果の評価としては,科目レベル(科目成績等)の評価よりもプログラムレベルの評価が難しいことを指摘された.具体的には,質問紙による評価では学生の自己報告(間接評価)であって直接評価の代わりにはならないこと,民間の標準テストを使ってもその大学の分野に合致する指標とならない可能性があること,等が指摘されていた.それに代わる方法として,Pivotal Embedded Performance Assessment(PEPA)が有望な方法論であると紹介された.具体的には,「重要科目でパフォーマンス評価を行うこと」を指していた.パフォーマンス評価の方法としては,1)大学学習法によるレポート評価(ライティング・ルーブリック評価),2)PBLにおける問題解決能力の評価,3)シミュレーション形式での能力評価,4)実習におけるポートフォリオ評価とパフォーマンス評価,等に要約できるようであった.

その他には,大学毎の様々な取り組み事例が報告された(資料参照).特に,大阪府立大学では,アクティブ・ラーニングをICTで支援することを目的に開発された「meaQsシステム」が紹介された.このシステムでは,学んだ知識を実際に活用して学生自身がテスト問題を作問し,作った問題について学生間で「いいね」ボタンを押したり,コメントできたりする機能が搭載されていた.これにより,知識の内化と外化を促すことができると説明があった.作問した学生には,成績評価としてのインセンティブもあるようであった.作問した問題は集約され,実際に学生が解答し,分析の結果から良問が蓄積され,公認心理師資格試験対策にも使えるようにする試みを行っているとのことであった.Moodleを利用している大学の教員なら誰でも無料で使用できるとのことで,詳細はHP(http://www.ess.osakafu-u.ac.jp/human/okamoto/squish/)に紹介されている.

平成30年度 高知大学AP事業シンポジウム&ポスターセッション「卒業後につながる学びの質保証〜求められるコンピテンシーとは〜」参加報告

07 12月 18
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  1. 日 時 平成30年12月7日(金) 12:00〜17:30
  2. 場 所 高知市文化プラザ かるぽーと 小ホール
  3. 参加者 近藤 亮介
  4. プログラム
    • 開会挨拶 高知大学 学長 櫻井 克年 氏
    • 基調講演Ⅰ『コンピテンシー vs. コンテンツを越えて』(京都大学 高等教育研究開発推進センター 松下 佳代 氏)
    • 基調講演Ⅱ『改めて「入り口から出口まで質保証の伴った大学教育」とは』(文部科学省 高等教育局大学振興課 河本 達毅 氏)
    • 基調講演Ⅲ『人生100年時代における学び方と働き方』(経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室室長補佐 川浦 恵 氏
    • AP事業テーマⅤ 幹事校挨拶(日本福祉大学 常務理事・副学長・AP事業推進本部副本部長 斎藤 真左樹 氏)
    • 高知大学取組報告(高知大学 副学長(教育担当)小島 郷子 氏/ベネッセ教育総合研究所 高等教育研究室長 木村 治生 氏)
    • パネルディスカッション 第1部 「大学での学びから社会へ」

<モデレータ> 高知大学学生

<パネリスト> 豊田 義博 氏(リクルートワークス研究所 主幹研究員・高知大学客員教授)

    • パネルディスカッション 第2部 「社会で求められるコンピテンシーから見た学びの質保証」

<パネリスト>

松下 佳代 氏(京都大学 高等教育研究開発推進センター)

河本 達毅 氏(文部科学省 高等教育局大学振興課)

川浦 恵 氏(経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室室長補佐)

豊田 義博 氏(リクルートワークス研究所 主幹研究員・高知大学客員教授)

奥田 一雄 氏(高知大学 理事(教育・国際担当)/AP事業実施本部長)

<モデレータ> 斎藤 真左樹 氏(日本福祉大学 常務理事・副学長・AP事業推進本部副本部長)

・閉会挨拶 高知大学 大学教育創造センター 副センター長 塩崎 俊彦 氏

 

<当日の内容>

本学ではこれまでPROGを中心としたコンピテンシーの評価を行ってきたが、これらの知見を参考にしながら、その育成についてもより一層の工夫をしていく必要があると考えられた。また、今回改めて文部科学省の河本氏より、現在AP事業の中で開発を進めているディプロマ・サプリメントは日本版ディプロマ・サプリメント「学習履歴証明」あるいは「総括的成績評価」などとして扱い、欧州版の学位証書としての扱いとは区別することが確認された。さらに、今回のシンポジウムの特徴的な取り組みとして、パネルディスカッションでは高知大学の学生が登壇してリクルートワークスの豊田氏とともに大学生活の紆余曲折を事例的・懐古的に振り返った。そこでは、学生の充足度が一旦低下した後により大きな向上を果たし、就職活動の成功につながるといった一定の共通項が明らかとなったり、学生の生の声を聞くことで、大学生のキャリア発達を考える上で貴重なお話をうかがうことができた。

前回の東京都市大学のシンポジウムにおいて、PEPA(Pivotal Embedded Performance Assessment)の紹介があったが、今回のシンポジウムでは実際にPEPAを提案された京都大学 高等教育研究開発推進センターの松下氏より、『コンピテンシー vs. コンテンツを越えて』と題してそれに関連する基調講演があった。ご講演では、コンピテンシーの育成と専門知識の教育は二項対立的なものではなく、知識、スキル、態度(資質・能力)まで全て含めた能力として捉えることが一般的になっているとご説明があった。コンピテンシーの育成では、アメリカのように1科目の中で多様な学習形態(反転授業、1週間複数回授業等)を取り入れ、よりコンピテンシーを育成しやすい状況にすることが手段の一つとして挙げられていた。さらに、学期毎にプロジェクト実行とスキル強化を切り替えるProject Based Learningを通した汎用的スキルと専門知識の習得との両立、また、Problem Based Learningといったシナリオ(事例)から仮説を立て、学習課題を設定し、教室外で追加情報を集め、新たな知識と既存の知識を統合した仮説を検証するサイクルを繰り返す手法も挙げられていた。コンピテンシーの評価では、PEPAと呼ばれる、「それぞれの科目の評価の中に埋め込まれた、重要科目における(ルーブリック等を用いた)パフォーマンス評価」が有効であるとのことであった。まずカリキュラムを大きく体系化して、4つなどの時期に分節化して、重要な科目を選んで教員でチームを組んでパフォーマンス評価を行う等、どの重要科目にも形成的評価の機能をもたせること等がポイントとして挙げられていた。

開会にあたり、高知大学学長の櫻井 克年 氏より、産業界からの大学に対する要求は一層高まっているものの、産業人として役に立つ人材のみを育成しているわけではないため、そのことの誤解がないようにしなければならないとお話があった。そのため、産業界の意見も踏まえた上で、大学からもしっかり話をしてゆくということも「大学のコンピテンシー」として重要であると述べられた。また、学生は地域で何が求められ、何が必要で、何をしたらよいかを教員や地域の人からまずは学ぶことが重要であると述べられ、さらに学んだままでなく、どう発揮できるか、実際何に使えるのか、それを自然に考えられるようになることがコンピテンシーではないか、とお話があった。本シンポジウムではコンピテンシーについて激しい議論を戦わし、学生に修得させて世の中に出すためにどのような評価が必要かといったことを大上段から議論してほしいとの挨拶があった。

 

2018年11月13日 東京都市大学APシンポジウム『改めて、学修成果の社会への提示とその意義を考える』

21 11月 18
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  1. 日 時 平成30年11月13日(金) 13:00〜17:00
  2. 場 所 東京都市大学世田谷キャンパス2号館1階21C教室
  3. プログラム
  • 開会挨拶 東京都市大学 学長 三木 千壽 氏
  • 基調講演「学修成果に基づく学位プログラムの設計と教学マネジメントの在り方」(九州大学 教育改革推進本部 教授 深堀 聰子 氏)
  • 取組報告①「主体的学修と卒業時の質保証の実現に向けて」(東京都市大学 副学長(教育担当)/教育開発機構長 皆川 勝 氏)
  • 取組報告②「プレ・ディプロマ・サプリメントによる学生のキャリア形成と成長支援」(東京都市大学 教育開発室員/学生支援部部長 住田 曉弘 氏)
  • APテーマⅠ・Ⅱ複合型選定校 取組報告「玉川大学における教育改革」(玉川大学 教学部長 稲葉 興己 氏)
  • パネルディスカッション

河本 達毅 氏(文部科学省 高等教育局大学振興課 大学改革推進室改革支援第二係長)

深堀 聰子 氏(九州大学 教育改革推進本部 教授)

稲葉 興己 氏(玉川大学 教学部長)

松本 良平 氏(株式会社NTTデータ 公共・社会基盤事業推進部 営業推進部長)

皆川 勝 氏(東京都市大学 副学長)住田 曉弘 氏(東京都市大学 学生支援部部長)

    • 閉会挨拶
    • 情報交換会

開会にあたり、東京都市大学学長の三木 千壽 氏より、どのように教育の実効を上げるか、単位を集めれば卒業できるのではなく、真の実力をどう育成するか等、教育について共有する場にしてほしいとの挨拶がありました。

引き続き、九州大学 教育改革推進本部の深堀氏より、「学修成果に基づく学位プログラムの設計と教学マネジメントの在り方」と題して基調講演があり、現在の学修成果の評価において「学位プログラムレベル(より抽象的)」の評価と「授業科目毎の学修成果(より具体的)」の評価が混同されており、足し算して全体の評価を行うのではなく、それぞれ分けて評価し、繋ぐことの重要性を指摘されていました。それを実現するためには、京都大学 松下氏のPivotal Embedded Performance Assessment(PEPA)が有望な方法論であると紹介されました。次に、ディプロマ・サプリメントについて言及があり、元々は学位プログラムが欧州における資格枠組みの中でどのような位置づけにあるか(学位の性質、制度的位置づけ)を示すものであり、現在の日本のように個々人の学修成果の達成度を社会に提示するものではないと指摘しました。日本版ディプロマ・サプリメントは世界に先んじた取り組みであり、学修成果の社会への説明性の面で有益であるものの、国際通用性を担保するためには欧州版ディプロマ・サプリメントも将来的に必要とのことでした。特に日本版ディプロマ・サプリメントについては欧州版との特徴の違いから、「総括的成績評価」等の呼び名がふさわしいのではないか、と提案されました。

東京都市大学取組報告①では、東京都市大学 副学長の皆川氏より「主体的学修と卒業時の質保証の実現に向けて」と題して報告があり、AP事業の全体像として、1)初年次教育に力を入れ、2)卒業研究評価の標準化と他科目への反映、3)学修プロセス・評価・成果の見える化、の3つの柱をご紹介いただきました。特に卒業研究ルーブリックについては、科目成績分布の開示を通して成績分布の差が大きいことが判明したことから、評価項目の標準化の必要性を強調されていました。

東京都市大学取組報告②では、東京都市大学 教育開発室員の住田氏より「プレ・ディプロマ・サプリメントによる学生のキャリア形成と成長支援」と題して報告されました。プレ・ディプロマ・サプリメントは、従来のディプロマ・サプリメントが卒業時に学修成果を確認できるものであることと区別して、学年進行毎に学生自身が学修成果を振り返り、低学年からPDCAサイクルを回すことを促すために開発されたとのことでした。具体的なキャリア開発のPDCAのフレームワークとしては「自分を知る」「社会を知る」「自分を磨く」を循環させるモデルが想定しており、将来的には職種毎の先輩達のディプロマ・サプリメントをモデルとして見せられるようにすると説明がありました。

APテーマⅠ・Ⅱ複合型選定校 取組報告では、玉川大学 教学部長の稲葉氏より、「玉川大学における教育改革」と題して、単位制度の実質化やアクティブ・ラーニングの促進、学修成果の可視化について報告があった。単位制度の実質化に関しては、半期の上限単位数を20単位から16単位へと減らし、教職員・学生に対してもその意味を理解してもらうように取り組まれており、空き時間には教員が学生の学修支援をするようにしているとのことでした。また、教員の担当コマ数も2単位科目×5科目以内を上限として空き時間を作り、授業準備、研究の時間をとれるようにし、時間割は職員が学生の要望を中心に全て作成し、教員は関わらないようにしているとのことでした。アクティブ・ラーニングや学修成果の可視化を促進するための取り組みとしては、アクティブ・ラーニング・ワークショップ、ルーブリック・ワークショップを開催しており、アクティブ・ラーニング事例報告会も各学部で実施していると説明があった。

パネル・ディスカッションでは、学修成果の測定の妥当性・信頼性についても議論がなされ、学修成果として従来のペーパーテスト等の客観的評価に加え、どの程度能力の定性的評価を取り入れるのかについても積極的な議論が展開され、測定できるものとできないものを区別し、測れないものへの労力によってできなくなることとのバランスを考慮する必要性が確認された。これに関連して文部科学省の河本氏より、学生・教員・職員が主体的になれる仕組みを用意することが質的転換のポイントであり、そのプログラム評価は必要であるものの、必ずしも全てを評価する必要はないことの説明がありました。

2018年11月13日 平成30年度 大学教育再生加速プログラムテーマⅤ 第2回地域別研究会

21 11月 18
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  1. 日 時 平成30年11月13日(金) 9:45〜11:45
  2. 場 所 東京都市大学世田谷キャンパス2号館21A教室
  3. プログラム
    • 開会挨拶 日本福祉大学AP事業推進委員会 教授 中村 信次 氏
    • 事例報告「DSの作成に向けて」 (千歳科学技術大学 AP事業幹事 専任講師 石田 雪也 氏)
    • グループワーク:教職員・社会・学生等によるディプロマ・サプリメントの活用に関する情報交換
    • 閉会挨拶 日本福祉大学AP事業推進委員会 教授 中村 信次 氏

 

千歳科学技術大学 AP事業幹事 専任講師の石田氏より、「DS(ディプロマ・サプリメント)の作成に向けて」と題して事例紹介があり、DP(ディプロマ・ポリシー)の改訂、キャリア科目でのDPの共有、質保証マップの作成、ディプロマ・サプリメント(DS)の評価、シラバス成績評価項目等について報告がありました。

DPの共有では、講義の中で様々な形態でDPの音読を取り入れるなどして、DPの中で特にどの能力を伸ばすのか、DPの項目をどの科目で伸ばすのかを情報共有していると説明がありました。質保証マップの作成ではレベル1:知識の理解、レベル2:知識の活用、レベル3:課題の展開、レベル4:課題の設定・解決、とした全体ルーブリックの中にどの学年のどの領域・科目群があてはまるかを整理し、その上で全教員を担当領域・科目群に応じてグループ分けし、全教員参加型で質保証マップを完成させたとの報告がありました。DSの評価については、1)関連科目の成績から該当する能力を算出すること、2)教員の新たな負担を最小限にするために成績入力インターフェースに変更を加えないこと、を条件とし、算出される指標は専門力(専門科目等)と汎用力(プロジェクト科目、キャリア科目等)に分け、その評価はシラバスに明記する科目毎の要求能力の割合に応じて行うと説明があり、来年度実施予定とのことです。シラバス成績評価項目(案)については、従来の「試験、レポート、その他」といった項目ではなく、JABEEの9項目から科目毎に該当する項目を記載し、その評価に用いるツール(レポート、小テスト等)とのその評価基準等を明記する様式が提案されました。

グループワークでは、大学毎に持ち寄ったディプロマ・サプリメントとその指標(案)について、グループ毎にそれぞれの特徴と課題を付箋に書いた上で整理して話し合いました。最後に、グループ毎に得られた情報を全体共有し、情報交換を行ないました。閉会後も、関連する情報をもとに各大学間で発展的な議論が行われ、今後の取り組みのための足がかりとすることができました。

2018年10月13日 鹿児島大学FD・SD合同フォーラム

31 10月 18
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2018年10月13日に鹿児島大学にて開催されましたFD・SDフォーラムに参加いたしました。

愛媛大学の吉田一恵氏、大阪大学の家島昭彦氏による基調講演は、教職協働について考えさせられる内容でありました。基調講演後のグループディスカッションでは、教員、職員が一緒になったグループ内で、大学における教職協働の課題とその解決方法について話し合いました。どのグループにおいても、多くの課題が挙げられ、その原因は教員と教員の「情報共有不足」や「コミュニケーション不足」であると発表がされていました。まずは、どの人がどんな人でどんなことをしていて何を必要としているのか何をしようとしているのか、本学でも教育改革を進めておりますが、その目的や今後について学内で共有する必要性を改めて考えさせられました。「コミュニケーションをとる」当たり前のことではありますが、コミュニケーションを取りたくなるような仕組みを取り入れながら、教育改革を進めて参ります。