教員から体育大生へのメッセージ⑬「興味の赴くままに」

 スポーツトレーニングや陸上競技の授業を担当している永原です.研究では、スプリント走の機序解明、スポーツのパフォーマンス決定因子および向上方略の究明・評価法開発などを行っています.

大学は、知に関する教育、研究、社会貢献を柱とした最高学府です.競技とともに、知に関することでも世界一を目指してはいかがでしょうか.勉強という意味ではありません.自らが取り組んでいるスポーツに関する知についてです.大学は、自由であることを特徴の一つとしています.やりたいことがあれば、信念をもって、興味の赴くままに取り組んでください.他人から批判や否定をされるかもしれませんが、それはどうでもよいことです.責任を負うのは自分です.大抵はうまくいきませんが、初めからわかることではありませんので、気にしてはいけません.何が役に立つか、将来につながるか、見通すことは困難であり、時間は資源として有限です.時間を無駄にせず、自分の直観を信じて、興味のある目の前のことに全力を傾けて気合と根性で取り組んでください.何かを成すにはそれしかありません.注意することは一つだけ、他人と違うことをすることです.

最後に、若者はしばしば能力が低いのに自己評価が高いなどと言われ、それはダニング=クルーガー効果と呼ばれたりします.しかし、私はそれが悪いことだとは思いません.それだけ無謀な事にチャレンジできるということです.ぜひ、興味の赴くままにチャレンジしてみてください.

[スポーツ・武道実践科学系 講師 永原 隆]

教員から体育大生へのメッセージ⑫「ジンザイ」

学生の皆さんから「教職の…」と言われている方のハマダコウジ(浜田幸史)です。保健体育科教育法などの教職科目を担当し、教育実習、教員採用選考試験、教員免許取得に関する指導等を行っています。

さて、皆さんは「ジンザイ」と聞いて、どのような字を思い浮かべますか。実は「ジンザイ」には、一般的に4つの表記があるとされています。

「人罪」他者に迷惑をかけ、組織にとってお荷物の人。「人在」成長が期待できない、組織にただいるだけの人。「人材」才能があり、組織にとって必要な人。「人財」かけがえのない、組織の中核を担う人。現時点のあなたは、どの「ジンザイ」でしょうか。

私は、学校や教育行政の場において、活力ある言動で人の心と体を動かすことのできる「人財」となっている本学卒業生を何人も知っています。対話してみますと、皆さん一様に、体大卒業生であることにプライドを持ち、とてもエネルギッシュであること、学生時代にはムチャもしたものの、学業や課外活動、他者との交流に盛んに取り組んでいたことがわかります。

本学学生の強みは、全員が競技に打ち込んできた経験を有することにあります。その経験から「人材」たる素地を、皆、持ち合わせています。体大で、今、これから、何をどうするかで、近い将来、社会において「人財」となり得るかどうかが決まるのではないでしょうか。皆さんの「主体的・対話的で深い学びの実現」を期待しています。

[スポーツ人文・応用社会科学系 准教授 浜田幸史]

教員から体育大生へのメッセージ⑪「「わかる」「できる」「上手くなる」は、ある日突然やってくる」

 教職科目を担当します、栗山靖弘(くりやまやすひろ)です。教職科目は、教育学をベースにして、中学・高校の教員免許を取得するのに必要な知識や技能を伝達する科目です。

私自身、教育学を研究していて感じることは、何かが「わかる」、「できる」、「上手くなる」というのは、ある日、突然やってくるということです。

例えば、教師という仕事は、子どもの成長を促す仕事ですが、そのためには非常に忍耐を要します。「1つのことを教えたから、1つのことができるようになる」という印象を持っている方もいるかもしれませんが、実際は「3つ教えて1つできるようになる」くらいなのだと考えています。しかし、このことは、成長していないとか、停滞しているということではありません。一見すると停滞しているように見えても、目に見えないところで経験をストックしています。その経験のストックが、何かのきっかけで、突然、活性化することがあります。

みなさんにも経験があるのではないでしょうか。突然、数学ができるようになった。突然、プレーが上達した。人間の成長は、階段を登るようなイメージではなく、溜めておいたエネルギーを不定期に放出するようなものなのかもしれません。

「努力や継続が大事」と言われますが、それはきっと、不定期にやってくる突然の成長の幅を最大化するための準備なのだと思います。

[スポーツ人文・応用社会科学系 講師 栗山靖弘]

教員から体育大生へのメッセージ⑩「関心を拡げることで、ポテンシャルを高めましょう」

 スポーツ社会学系の授業科目と、就職支援を担当している前田博子です。みなさんの持つ若さの素晴らしさとは、競技力の高さでも、見た目の美しさでもありません。それは、これからどの方向にも進むことができる、大きな可能性があることです。

将来の仕事について尋ねると、入学時点では教員になりたいと答える人が多いです。「体育学」の専門知識を生かせる仕事として、他に思いつかないと考えている人もいるようです。

実は、スポーツの専門性が求められる場は、さまざまな分野に存在しています。現行の国のスポーツ政策では、スポーツ振興の対象として「する」ことに加え、「みる」ことと「ささえる」ことが含まれています。そこから、スポーツと関わる仕事の広がりが見えるでしょう。

体育大学への進路選択は、体育・スポーツへの関心からでしょう。その関心は、自分自身が「する」スポーツから始まっているかもしれません。ですが、そこに留まらず、視野に入っていなかった分野にも関心の幅を広げてください。大学では、体育・スポーツに関する幅広い分野の科目がおかれています。在学中は貪欲に学んで欲しいのですが、3年生、4年生になると、履修する科目を一気に減らす傾向がみられ、とても残念に思っています。幅広く学ぶことは、間違いなく将来の可能性を拡げることに繋がります。

本学の卒業生は、すでにさまざまな場で活躍しているのですが、みなさんも幅広い学びから、さらに新しい道を拓いていってください。

[スポーツ人文・応用社会科学系 教授 前田博子]

教員から体育大生へのメッセージ⑨「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」  

 スポーツマネジメントに関する科目を担当しております萩原悟一(はぎわらごいち)です。スポーツマネジメントというとビジネス?みたいな印象を抱かれると思いますが、スポーツチームに所属する人のマネジメントについても研究が行われています。皆さんは将来、体育・スポーツ分野におけるリーダーとなり、わが国のスポーツ業界をけん引していく存在となるでしょう。そこで重要なのは、いかに人を惹きつけマネジメントしていくかになると思います。在学中、教室での勉強はもちろんのこと課外活動でも活躍されていると思いますが、ぜひ、本学での学びの中で「どうすれば人を惹きつけ、マネジメントできるか?」についても考え経験していただければと思います。

ところで、皆様はタイトルにある名言をご存知でしょうか?これは山本五十六という海軍の軍人さんの残された言葉です。この言葉には続きがあり、「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。」「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」と続きます。この一連の文章にはどうすれば人を惹きつけ、マネジメントすることができるか凝縮されています。まずは、タイトルにもあるように、自分自身がやって見せること、人をきちんと評価することができているかを考えてみてください。皆様の活躍を期待しています!

[スポーツ人文・応用社会科学系 准教授 萩原悟一]

教員から体育大生へのメッセージ⑧「「習(習い)、錬(実践)、工(工夫、改善)」の繰り返しを大切に!」

本学の学生の皆さん、こんにちは。剣道の授業を担当しています竹中健太郎です。

教員からみなさんへメッセージの発信ということで、私は実技系の教員として、競技力向上という視点で、皆さんへの期待を伝えたいと思います。私の専門は、日本の伝統文化武道の一つ剣道ですが、実は剣術流派で有名な柳生新陰流では、「三磨の位」という教えがあります。「習(習い)、錬(実践)、工(工夫、改善)」の3つの過程を繰り返しながら、上達を目指すという教えです。これは今でいう「PDCA」、つまり実践して、振り返り、改善するという一連のサイクルを繰り返すことです。今の時代に限らず、人は自己の向上、成長をはかる時、この作業を繰り返してきました。大学生になると、3つ目の「工」の部分の充実度が、競技力の向上に大きく関わるものと思います。自ら考えて工夫する力が重要です。今や競技の分野においても科学的な研究が充実していることから、様々な情報が拡散しています。したがって、自らが必要な情報を適切に選択、収集する必要があります。

高校までは、それらの作業をすべてコーチ(先生)が行っていたのかもしれません。しかし、大学で飛躍する選手は自己のコーディネート力が高い選手であることは間違いありません。競技の上達を目指す過程で、このサイクルが確立さえすれば、必然的に「実践的で創造的なリーダー」となるための資質は保証され、社会で必要とされるでしょう。

[スポーツ・武道実践科学系 准教授 竹中健太郎]

教員から体育大生へのメッセージ⑦「短い学生生活、どん欲に学びましょう」

学生の皆さん、こんにちは。スポーツ情報センターの和田です。授業では情報処理関連の科目を担当しています。

このニュースレターを発行している教育企画・評価室では、本学の卒業生を対象に大学の教育に関するアンケートを行っています。幸いこれまでの調査では卒業生の皆さんから大学の教育に対して全体的に高い評価をいただいています。ただし、『本学の教育で不足しているものは?』という質問に対しては評価が低い項目があり、その一つに『一般教養・倫理』があります。一般科目を担当している私としては耳の痛い話です。私自身を振り返っても学生時代にもっと教養を身につけておけばよかったと反省しています。ではどうすればこの状況を改善できるのでしょうか。教養科目をたくさん開講して授業を充実すればよいでしょうか。ただし、よく考えてみると教養を身につけるチャンスは授業だけというわけではなさそうです。

教養を身につけるためには「読み、書き、考える」ことが重要と言われます。特に「読む」ことについて、最近では苦手と公言する学生も多く見かけます。少しの間スマホを置いて本を読む機会を増やしてはどうでしょう。授業のレポートもしっかり「考え」て「書く」ことができていますか?「頭を使って練習しないと普通に嘘つく(意味がない)」とダルビッシュ選手も言っています。また、本学ではいろんなセミナーや特別講義が毎週のように開催されています。面白そうなものがあれば積極的に参加してみてください。4年間という短い期間ですが、学生の皆さんにはどん欲にいろんなことを学んで欲しいと願っています。

[スポーツ人文・応用社会科学系 准教授 和田 智仁]

教員から体育大生へのメッセージ⑥「優れたコミュニケーターたれ!」

英語を担当している国重です。みなさんに在学中に実行して欲しいことをお伝えします。それは、優れたコミュニケーターになるために必要な次の3つです。①快適ゾーンから出て、多くの人と積極的に関わり、様々なことにトライする。②意義のある内容を修得し、分かりやすく伝える。③正確な情報を見極め、それについての意見を発信する。

①については、同じ部活のメンバーだけでなく、他の学生や留学生、他大学の学生、地域の方々、教職員など、様々な人と交わり、多様性を受け入れつつ、自分のアイデンティティーを確立してください。また、実行前から「無理だ」と決めつけず、何事にもトライしましょう。

②の意義のある内容とは、例えば、スポーツ・武道に関する専門知識です。みなさんには英語力も高めて欲しいですが、英語が流暢に話せても、意義のある内容を伝達できなければ意味がありません。スポーツ・武道の専門知識を学べる今を大切にしましょう。

③を実現するためには、情報を鵜呑みにせず、その出所の信頼性を確認し、批判的に読み、考えることが必要です。その上で、世の中の事象を自分ごととして捉え、それに対する自分の意見を言語化しましょう。

みなさんがこれらを実行し、身につけるべき12の資質・能力のうち、特にコミュニケーション力、一般教養・倫理、専門的知識・教養、科学的表現力を修め、優れたコミュニケーターとして社会に羽ばたくことを願っています。

[スポーツ人文・応用社会科学系 教授 国重徹]

教員から体育大生へのメッセージ⑤「ワクワクしながら課題と向き合ってください」

学生の皆さん、こんにちは。バレーボールの授業を担当している坂中美郷です。

本学が掲げている「卒業までに身につけるべき12の資質・能力」の中に、「課題解決力」があります。これは、「本質的な問題を発見し、解決策を考え、計画し、それを実行、成果がでるまでPDCAサイクルを円滑に回し、課題解決に向けた取り組みを実施できる資質・能力」のことです。本学の学生は、とくに各部活動において、この「課題解決力」を身につける経験をたくさんしてきていると思います。目標達成に向けて一生懸命取り組んでいるからこそ出来る経験であり、皆さんの大きな強みであると感じています。これからも、困難な課題にぶつかることや、思い通りにいかないことが多々あるかと思いますが、自分を成長させる時だと思って、ワクワクしながら課題と向き合ってください。

もし今、夢や目標を見つけられないという場合は、「今」を一生懸命に取り組んでみてください。授業や研究、部活動、就職活動など、目の前のことに一生懸命取り組むことで、新たな道が開けることもあれば、壁にぶつかる場面も出てくるでしょう。壁にぶつかったら、解決できるようにまた一生懸命取り組んでみてください。そうして得られる一つ一つの経験が、社会に出た時にきっと役立ちます。

教職員は皆さんの活動を全力でサポートします。より良い学生生活になることを期待しています。

[スポーツ・武道実践科学系 講師 坂中美郷]

教員から体育大生へのメッセージ④「根拠を持ってスポーツを実践できる、人と人を繋ぐ人材を期待して」

 ヘルスプロモーション関連の研究、授業を担当しているスポーツ生命科学系の中垣内真樹(なかがいちまさき)です。体育・スポーツ・武道とヘルスプロモーション(健康づくり)はかけ離れていると感じている人も多いかと思います。しかしながら、私自身は、スポーツ(競技)の実践、体育系の大学で学んできた知識が現在のヘルスプロモーションに関する仕事(研究・教育・地域貢献)に強く結びついていると実感しています。

自身を振り返り、目標を設定して、それを確実に実践していく、それが正しかったかを再度振り返る。このような作業を皆さんはスポーツに取り組む中で繰り返していると思います。その作業そのものやそれを進めるための考え方はどの分野(体育・スポーツ・武道・健康づくり)でも活かされるはずです。またこの作業を、根拠を持って実践していくためには多くの学び(知識)が必要です。鹿屋体育大学ではスポーツの実践はもちろんのこと、多くの事を学びえる環境が整っています。スポーツの実践のみならず、体育・スポーツ・武道・健康づくりに関しての知識を得て、将来、体育・スポーツ・武道・健康づくりをけん引する存在になってほしいと期待しています。

最後に、スポーツには不思議なチカラがあります。日頃交流のない人たちでも一緒にスポーツ活動を行った後には、親密感や仲間意識を持つことができます。そのような人間関係(人や地域)の繋がりの誕生は、地域コミュニティーの復活など地域活性化にも繋がっていくでしょう。皆さんは人と人を繋ぐリーダーにもなり得るのです。

[スポーツ生命科学系 教授 中垣内真樹]