教員から体育大生へのメッセージ⑪「「わかる」「できる」「上手くなる」は、ある日突然やってくる」

 教職科目を担当します、栗山靖弘(くりやまやすひろ)です。教職科目は、教育学をベースにして、中学・高校の教員免許を取得するのに必要な知識や技能を伝達する科目です。

私自身、教育学を研究していて感じることは、何かが「わかる」、「できる」、「上手くなる」というのは、ある日、突然やってくるということです。

例えば、教師という仕事は、子どもの成長を促す仕事ですが、そのためには非常に忍耐を要します。「1つのことを教えたから、1つのことができるようになる」という印象を持っている方もいるかもしれませんが、実際は「3つ教えて1つできるようになる」くらいなのだと考えています。しかし、このことは、成長していないとか、停滞しているということではありません。一見すると停滞しているように見えても、目に見えないところで経験をストックしています。その経験のストックが、何かのきっかけで、突然、活性化することがあります。

みなさんにも経験があるのではないでしょうか。突然、数学ができるようになった。突然、プレーが上達した。人間の成長は、階段を登るようなイメージではなく、溜めておいたエネルギーを不定期に放出するようなものなのかもしれません。

「努力や継続が大事」と言われますが、それはきっと、不定期にやってくる突然の成長の幅を最大化するための準備なのだと思います。

[スポーツ人文・応用社会科学系 講師 栗山靖弘]