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2018年2月28日関西大学・大阪府立大学AP合同フォーラム

08 3月 18
ap_kanrisya
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昨年度に引き続き,関西大学にて開催のAP合同フォーラムに参加させていただきました。今回のフォーラムでは,「学生の成長に寄与する内部質保証システムの構築」というテーマで様々に議論され,関西大学,大阪府立大学,大阪市立大学からの事例報告がありました。

まず最初に国際教養大学学長の鈴木典比古 氏より,大学の機関レベル,教育プログラムレベル,授業レベルでの質保証や課題についてお話があり,自己・点検評価のポイントについての説明がありました。また,学生の学びの評価はGPAだけでは不十分であり,多元的に評価する必要性についても触れられました。

関西大学の事例報告では,学生アンケート等の間接評価と,成績・ルーブリック・履修状況・正課外活動・各種到達度試験・入試状況等の直接評価を組み合わせた学生の学びを評価しており,多元的評価によってPDCAを循環させていました。またそれらを教育改善に結びつけるには,統計解析等を含め,分析方法を工夫する必要性を述べられていました。

これに関連し,大阪府立大学の事例報告では,学生調査に加えeポートフォリオによる学びの可視化を行っており,C(チェック)からどのようにしてA(アクション)へと向かっていくかについて,実際に行っている解析の事例も交えながら,データの活用例について詳細な説明がありました。具体的には,学生の中には多様な成長パターンが存在するという仮定のもと,どのような学生が,どのように成長しているのかについて,一歩踏み込んだ評価・可視化を行っているのが印象的でした。

大阪市立大学の事例報告でも直接評価と間接評価についての説明があり,直接評価のひとつとして,ディプロマ・ポリシー(DP)で掲げられている「卒業までに身につけるべき複数の能力」を可視化する指標(OCU指標)の活用について報告がありました。この指標では,多様な学生を多様なままに評価することができる点で,非常に興味深い評価が行われていました。また,APスタッフの授業補助等の役割をTA,そしてTAからSAへと継承し,APだけでなく大学の構成員によって持続可能な取り組みへと発展させている点も注目されていました。

また全体として,学生の学びを支援する上では,各能力要素をまんべんなく伸ばすというよりもむしろ,長所(や短所)が明確な,エッジのきいた学生を育てるという方向性をもたれているようでした。このように考えると,本学は体育大学であり,一般的な大学とはまた少し違った能力パターンの学生がいらっしゃると思われます。また,体育大学ならでは独自な能力を育む環境を備えているといえます。本学のDPと照らし合せ,多様な学生がそれぞれどのように卒業時に求められる能力を伸ばしていっているのかについても,今後着目していきたいと考えています。