教員から体育大生へのメッセージ⑮

「競技力向上」のその先へ

学校と教育の歴史や教師論などの教職科目を担当している山本一生(やまもといっせい)です。本学の教職課程は、中学高校の保健体育の教員免許状を取得し、教師となることを目指す課程です。
まず、教職課程履修者のみなさんに伝えたいことは、「先生を目指す」ことだけに絞るのではなく、教職での学びを幅広く活かしてほしい、ということです。部活動やアルバイト、今後の生活などでぶつかる困難に対してヒントとなる学びが、教職科目にはあるはずです。教職を通じた教養教育こそ、教員養成系大学ではない本学教職課程の重要なポイントだと思います。
次に、本学学生のみなさんに伝えたいことは、「「生徒」から「学生」へ」「「教わる」から「学ぶ」へ」「参加」から「参画」へ」という3点です。それぞれ似たような文言ですが、みなさんはどう違うと考えますか?
私は、「指示を受けるという消極的な在り方から、主体的に行動するという積極的な在り方へ」という点が重要と考えております。部活動においても、指導者の指示を受けるだけではなく、自分たちで競技力向上のためにトレーニングやパフォーマンスを考えていくでしょう。さらに様々な体験を言語化することを通して、「競技力向上」のその先を、自らの力で切り開きましょう。
ついでですが、「教授」などは職階名、「先生」は敬称です。レポートなどで「山本准教授」と書かないようにしましょう。せめて、「山本先生」にして下さい。

[スポーツ人文・応用社会科学系 准教授 山本一生]